T's通信 6月号

天高く馬肥ゆる秋、如何お過ごしでしょうか?一年中で一番過ごしやすい季節になってきましたね!

私山川はご存知の方もおられると思いますが、須磨水族園のイルカのスタジアムを潜って清掃作業を
していまして、作業前にスタジアムの窓を何気に覗くと、下の写真のように須磨水のイルカ達が揃って
出迎えてくれる時があってとっても可愛いんです(^^)。

 
左の写真の右からマミー、クー、ラヴ、ロクマル、ケイト、そして後で泳いでいるのがジーナ
(ちょっと見にくいかなぁ?)
ロクマルは2016年9月に須磨水で生まれたイルカです。ずいぶん大きくなったでしょう?
今ではイルカショーに出て一人前に芸を披露しています。そしてご褒美にえさを貰っています。

須磨水のイルカたちは、魚やイカを食べています。イルカがえさを食べるときにはかまずに
丸飲みにするので、口の中のえさはあっという間になくなってしまいます。


ここでひとつ疑問が…

こんな食べ方をするイルカたちには、”好みのえさ”があるのでしょうか?味覚があるのでしょうか?
・・・結論から言うと残念ながらそれはまだ解明されていないのです。

と言うことでただ今須磨水では、これを調べる実験を始めたので紹介します。(上の右2つの写真)
方法はいたってシンプル。まずは中央で止まって、左右から違う種類の魚が出てきます。
向かったほうのえさを食べることができます。

もしイルカに味がわかり、えさの好みがあることがわかると、
・健康チェックのための注射をした後のご褒美として、いちばん好きなえさを与えることができる
・イルカがその日、その時に食べたいえさを選ぶことができる
⇒イルカが食べる・食べたいえさを選択できることで、生活の質が上がる!などなど
イルカたちの幸せ度がUPしますよね。

この実験はまだ始まったばかりですが何か分かったら皆様にご報告させて頂きますね(^−^)>

このように海の中はまだまだ解明されていない謎がいっぱいありますよね。
例えば我々ダイバーが南紀や四国や沖縄などでよく目にするサンゴの仲間のことも謎だらけです。

今年の春に黒潮の大蛇行による水温の低下で、南紀串本やすさみのテーブルサンゴが
広範囲で白化しました。
これはサンゴの体の中に共生している褐虫藻(植物プランクトン)が抜け出して
サンゴ本来の白い色になってしまうことで、こうなるとサンゴは餓死してしまいます。

すぐに適温に戻ると褐虫藻が元に戻ってきて健康なサンゴに戻るみたいですが、
どのようなセンサーが働いて褐虫藻が出て行ったり戻ってきたりするのか?分かっていません。

しかし最近串本やすさみに潜ってみるとサンゴが結構復活しているのです。
これには本当に嬉しく感じました。40年近く見てきたサンゴ達ですから。


下の写真はすさみのサンゴ礁です。やはりサンゴがあると本当に華やかで癒されます。

僕はこれからも皆様と一緒にサンゴなどの水中生物をああなのかな?こうなのかな?と観察しながら
ダイビングを楽しみ続けたいと思っていますので、これからもどうぞ宜しくお願いします!(^−^)>